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タスポ・システム全国的稼働にあたっての日本禁煙学会の見解

タバコ自動販売機の廃絶に至る見通しについて
タスポ導入に当たっての声明
(JT、財務省、厚労省、財務省・厚労省記者クラブに送付)

2008年(平成20年)7月1日

タバコ自動販売機の廃絶に至る見通しについて

タスポ導入にあたっての声明

 

東京都新宿区市谷薬王寺町305201

http://www.nosmoke55.jp/action/address.gif

NPO法人 日本禁煙学会

理事長 作田 学

 

1.タバコ自販機は世界的に廃絶への流れにある。

2.タスポで未成年者喫煙防止が約束されることはない。

3.タスポで収集した個人情報とその使用に関わる財務省の行政責任について我々は強く危惧し、監視する。

 

 タバコ自動販売機について、われわれは繰り返し違法性とその撤廃を政府・業界等に申し入れてきた。成人識別(ICカード式等、以下IC)自販機により未成年喫煙禁止法が遵守されることは極めて困難である。登録者が喫煙者の過半数を越えることもおそらく困難であろう。これらはタバコ自販機廃絶のよい機会と考えている。

 本学会は、関係省庁へタバコ規制枠組条約(FCTC)との整合性、IC義務化と登録者数、自販機による売上推計などを基に下記の提案を行っている。

(1) タバコ自販機は、未成年者喫煙禁止法、及びタバコ事業法からも違法である。様々の観点から監督省庁に要請を行い、未成年者が自由に買えるタバコ自販機の廃絶を提案してきた。
(2) 関係省庁にも法改正時、折々の通知にパブコメ等で機会あるごとに働きかけをしてきた。
(3) 20052月に発効したFCTCに国内法を変更せず対応するとして、政府、タバコ業界は自販機についてIC化を進めたが、これは「壮大な無駄」になるとして中止を提言してきたが強行されたという経緯がある。(財源的には20067月からの、「タバコ増税を超える値上げ」でtaspo自販機導入を強行)
(4) しかし顔写真と本人確認証が必要なIC登録を、喫煙者の多くが容認しないであろうことは予見されたことであり、タバコ購入はコンビニなどに移り、自販機による販売は激減状況にある。完全対面販売を復活させるのが当然の成り行きである。
(5) 今後、FCTC16条「拘束力のある書面宣言により自販機の禁止を約束することを明らかにすることができる」とする措置を、日本政府は採るべきである。

                               以上