無煙映画大賞 主催 NPO法人日本禁煙学会 後援 タバコ問題首都圏協議会 協賛 ジョンソン・エンド・ジョンソン社 |
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2009年5月31日発表 | ||||||||||
2008年無煙映画大賞 |
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2008年無煙映画大賞の各賞は以下のように決定いたしました。 表彰は2009年9月12日札幌市のシェラトンホテル札幌で開催される第4回日本禁煙学会学術総会で行います。 |
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監督 英勉 脚本 鈴木おさむ 企画配給 アスミックエースエンタテイメント *ラブコメディでだれでも楽しめる作品です。レストランでは禁煙マークがばっちり映っています。食堂やモデルの現場など若者が多いところでも無煙でした。 繁盛している定食屋を経営する琢郎(塚地武雅)はブサイクを気にする心やさしい男です。しかし、ブサイクのコンプレックスから恋をしても告白できないでいます。 そんな彼が着ればハンサムに変身できるハンサムスーツを手に入れます。ハンサムになって夢のような仕事や恋を手に入れるのですが、本当にそれで幸せになれるのでしょうか。ラブコメディで大笑いしながらも人間にとって本当に大切なのはそばにある小さな幸せだということに気付かせてくれます。 定食屋の常連さんやモデル業界などタバコの出てきそうな場面や若者が中心の作品でしたが、タバコのシーンがないだけでなく、ファミリーレストランでコーヒーを飲むシーンではテーブル上の禁煙マークもばっちり映ります。そのほか、タバコ関係グッズも全くありませんでした。これはもう無煙映画大賞決定でしょう。 また、琢郎の親友が車椅子の青年で、そういった意味でもバリアフリーの作品です。製作者の細やかな配慮を感じさせ好感が持てる作品です。 <主演男優賞>:竹野内 豊 出演作品:「あの空をおぼえている」 *妻と息子と娘の家族がそろっていた頃の幸せな父親と、娘を亡くした後の絶望するもろい父親役を熱く切なく好演しました。 幸せな一家を突然襲った交通事故。妹が死に兄は心肺停止になりながらもなんとか蘇生します。しかし、かわいかった娘を亡くした両親の傷は深く、元気になった少年は自分が死んだ方が良かったのではないかと苦しみます。2人の子どもに囲まれた幸せな父親と、娘を亡くした後の立ち直れない父親を竹野内豊が好演しています。それ以上に子役のふたりがいいですね。特に息子役の広田亮平は妹を亡くした悲しみと両親の苦しむ姿に戸惑う気持ちと、父親が事故直後に言った一言のつらさに耐える複雑な役どころを見事に演じています。 また、脇をかためる小池栄子、小日向文世もいい。音楽も映像もよく、すべてがそろって名画は誕生する。 これは全く無煙のおススメ映画のひとつです。泣けてくる映画です。 <主演女優賞>:中谷 美紀 出演作品:「しあわせのかおり」 *デパート勤めを辞めてまで料理修業をするというちょっとわけありの母親役を好演。中華鍋の扱い方もおみごとでした。 金沢の近くの港町にある小さな、でもいつもお客がいっぱいの中華飯店。そこでおいしい料理を作っていた主が倒れてしまいます。常連客のひとりがひょんなことからその味を受け継ぐために修行をすることになります。 中国から来た主役をあの藤竜也。弟子になるのが嫌煙派の中谷美紀。あの藤さんももうタバコなんて吸ってません。周囲の常連さんたちも無煙です。ひさしぶりに大人が主役の無煙映画でした。それにもまして嬉しかったのはスタッフの中に5月の禁煙デーシンポに無煙映画賞の授賞式に来てくれた方の名前があったことです。 なお、この映画には東京ガスがスポンサーになっていました。ガスじゃないとおいしい中華は無理かな。「たまごとトマトのいためもの」食べたくなってしまいます! <監督賞>:中村 義弘 監督作品:「チームバチスタの栄光」 *原作では病院内で医療関係者などが喫煙する描写が何回もあるにもかかわらず、映画では無煙としたことによる。 “このミス(このミステリーがおもしろい)大賞”受賞作で、現職医師が書いて100万部以上売れたという小説の映画化です。99%以上が病院内のシーンということもあり完全無煙映画です。本当に病院内が禁煙でよかったですね。 心臓バチスタ手術で続けて3人の死者が出ます。原因調査を頼まれた愚痴内科(正確には不定愁訴内科)の医師(竹内結子 キネマ旬報07最優秀主演女優賞受賞)と殺人ではないかと実態調査に入った厚労相の役人(阿部寛)とで真相究明が始まります。容疑者7人(手術を担当したスタッフ)の個性が笑えますが、それ以上に竹内と阿部のコンビが笑わせます。人が死ぬ話なので声を出して笑えませんけど。意外な展開がいくつかあり、見ている間は十分楽しめます。娯楽作品としてはよくできている方でしょう。 <話題賞>:「花より男子 F ファイナル」 *若手のイケメン俳優が活躍する作品ですが無煙というのはとてもすばらしいことです。興業収入では「崖の上のポニョ」についで第2位でした。 人気コミックのテレビドラマの最終版です。F4と言われる4人の大金もちの坊ちゃんと超ビンボー(庶民から見れば普通の家庭ですけど)な女の子=牧野つくしが織りなすラブコメディ、のはずだったのにいきなり主役の松本潤のアクションシーンではじまりびっくりです。「できちゃった婚」がはやる風潮の中、さまざまな試練を与えられ「結婚してもうまくやっていけるのだろうか」と真剣に悩むふたりの姿は若いカップルにはおすすめです。イケメンの4人がタバコを吸わないのも若者にはいい影響でしょう(小栗旬もそのひとり)。陳腐なハッピーエンドだけど無煙なので良しとしようかな。 それぞれの母親役の石野真子と加賀まりこがいい味をだしていました。 <無煙映画評価基準> 1、無煙であること。上映作品中にタバコやタバコに関わるものが映らないこと。 マイナスの要因 1、タバコそのものやタバコの煙 2、タバコのパッケージ 3、タバコの看板(桃太郎旗などを含む) 4、タバコ自動販売機 5、たばこ屋、コンビニのタバコ 6、灰皿、ライターなどの関連グッズ 7、喫煙所 プラス要因 1、禁煙マークがでる。 2、路上喫煙禁止などの看板 3、セリフでタバコの害について触れている。 2、誰でもが楽しめる内容であること。 3、邦画(時代劇は除く)、実写(アニメは除く)であること。 上記以外の無煙作品は次のとおりでした。 「ガチ☆ボーイ」 「ブラブラバンバン」 「うた魂♪」 「ふるさとをください」 「ゲゲゲの鬼太郎」 「ジャージの二人」 「きみの友だち」 「百万円と苦虫女」 「ホームレス中学生」 *********************************** 「汚い灰皿賞」 (喫煙シーン、プロダクトプレースメントが目に余る作品) ★「ぐるりのこと」 ★「人のセックスをわらうな」 ★「パコと魔法の絵本」 ★「アフタースクール」 ★「ザマジックアワー」 「汚い灰皿賞 特別賞」(アニメは原則対象外なので特別賞) 「スカイ・クロラ」 |
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以上です。 無煙映画大賞審査委員長 見上喜美江 |
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過去の受賞歴 |
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参考:タバコはダメよ!映画評2008 |
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主催 NPO法人日本禁煙学会 後援 タバコ問題首都圏協議会 協賛 ジョンソン・エンド・ジョンソン社 |
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