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《原著論文》 | |||||||||||||||||||||
泉佐野市路上での喫煙状況とゴミの中の吸殻調査 | |||||||||||||||||||||
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Survey on smoking and discarded cigarette butts on streets in Izumisano city 1. Taniguchi Hospital, Izumisano, Japan |
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《原著論文》 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
妊婦の口腔衛生、喫煙および受動喫煙に対する意識と社会的ニコチン依存度 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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表5 対象者の口腔所見と加濃式社会的ニコチン依存度 妊婦95 名の口腔所見、喫煙や歯周病の為害性に関する認知度と講義前後の加濃式社会的ニコチン依存度を示した。 図1 歯の健康づくり得点と講義後の加濃式社会的 ニコチン依存度(KTSND)得点との相関 講義後もKTSND 得点が高いと,歯の健康づくり得点が低いことが示唆された。 表6 妊婦の家族・同居者の喫煙(受動喫煙)の有無による比較(n = 92) 受動喫煙なし群の方が、年齢がやや高くなった。 表7 受動喫煙の有無による加濃式社会的ニコチン依存度の講義前後の設問別得点(n = 92) 講義前の受動喫煙あり群では、喫煙を容認する項目と喫煙の害を過小評価する項目が受動喫煙なし群より高い値を示した。 表8 妊婦の喫煙状況別の比較(n = 95) 妊婦の喫煙状況による有意な差異はみられなかった。 |
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8)KTSND の設問別では、講義前の受動喫煙あり群では、喫煙を容認する項目(「設問4 喫煙する生活習慣も尊重されてよい」と喫煙の害を過小評価する項目(「設問9
医者はタバコの害を騒ぎすぎる」)が受動喫煙なし群より高い値を示した(P < 0.05)。一方、講義後では、受動喫煙あり群で喫煙を容認する項目である設問4(P
< 0.01)と「設問5 喫煙によって人生が豊かになる人もいる」(P < 0.05)、喫煙の効用を過大評価する項目(「設問6 タバコには効用(からだや精神に良い作用)がある」、P
< 0.05)で高値を示した(表7)。 9)妊婦の喫煙状況別に、KTSND 以外の所見等を比較して表8に示した。現在歯数や歯の健康づくり得点が、非喫煙者で高くなったが、有意な差異ではなかった。同様に、その他の所見にも有意な差異はなかった。 4.考察 妊娠前半期の安産教室に参加した妊婦95 名の調査から、歯はほとんど喪失していないが、歯肉出血症状をもつ妊婦が半数以上みられ、歯肉腫脹を併発している妊婦が20%ほどいること、KTSND が喫煙状況別による差異があるが、講義直後に低下すること、妊娠を契機に1名を除いて、喫煙者は禁煙していたが、約40%近くの妊婦が家庭内での受動喫煙の影響を受けていたことなどが判明した。 これまでのKTSND に関する報告7-20)から、KTSND の総合得点は、喫煙者17~19 点、前喫煙者12~15 点、非喫煙者8~12 点の順に低くなる傾向があり、また、各設問でも喫煙状況で有意差を認めている。従来の報告と比べて、本研究では、前喫煙者では13 点台とほぼ同じであったが、非喫煙者は8点台とやや低くなった。 喫煙状況別によるKTSND 得点の差異は、講義後には、喫煙状況に関係なく有意に低下し、差異はみられなくなった。従来から喫煙者の禁煙指導には、身体的ニコチン依存度を評価するthe Fagerström Tolerance Questionnaire( FTQ)24)やその改訂版であるthe Fagerström Test for Nicotine Dependence(FTND)24)が用いられてきた。一方、KTSND は、心理的ニコチン依存度を評価し、喫煙者だけではなく、非喫煙者や小児への適用10, 14)も可能であり、講義の効果を適切に判定できる19)ことから、その応用範囲は広い25)。 わが国の妊婦の喫煙率は、若年女性の喫煙率上昇に伴い、上昇傾向にある26)。すなわち、厚生労働省の乳幼児発育調査によると、平成2年の5.6%から平成12 年には10.0%と倍増し、特に、若年層15~19 歳で34.2%、20~24 歳で18.9%とかなり高く、本研究の対象者の平均年齢に近い25~29 歳で9.9%、30~34歳で6.6%となっている27)。また、大井田ら28)は、日本産婦人科医会の全国の産科医療機関において、平成14 年(260 施設16,528 名)と平成18 年(344 施設19,650 名)に妊婦の喫煙に関する調査を行い、それぞれ10.0%、 7.5%と報告している。一方、喫煙妊婦の3,4人に1人は自発的に禁煙するとされている26)。本研究の妊婦の喫煙者は、1名(1.1%)と低く、15 名(15.8%)が妊娠を契機に禁煙していた。しかし、妊娠に至るまで禁煙を考えないことは憂慮すべきことであり、未成年者への早期の禁煙教育の徹底が急務である。 前述の乳幼児発育調査によると、母親が非喫煙であっても、父親や同居者の喫煙率は、41.5%と高く、母親が喫煙者であると、父親や同居者の喫煙率は83.6%にまで上昇すると報告されている27)。本研究の妊婦の受動喫煙率は、41.1%と母親が非喫煙者の調査結果とほぼ一致していた。妊婦は妊娠を契機として禁煙するものの、妊婦や同居者の受動喫煙に対する認識は低く、喫煙場所に関して、どこででも吸う、ベランダ、換気扇の下など、家庭内での受動喫煙の被害は深刻であり、講義での啓発に重点をおく必要がある。すなわち、講義前のKTSND 設問別では、受動喫煙あり群では、喫煙を容認する項目や喫煙の害を過小評価する項目が高くなったことからも推察された。また、本研究では、有意な差異ではないが、受動喫煙あり群で現在歯数がやや少なく、歯の健康づくり得点も低くなった。したがって、家庭内での受動喫煙による口腔への悪影響の可能性が示唆されたが、対象数を増やして慎重に検討する必要がある。 さらに、歯の健康づくり得点と講義後のKTSND 得点との間には弱い負の相関関係がみられた。すなわち、歯の健康づくり得点が低い、口腔の健康に留意しない妊婦は、講義に対する理解度や関心が低く、KTSND 得点が低下しにくい傾向が示唆された。歯の健康づくり得点は、歯の喪失予測にも有用で、好ましい生活習慣の支援手段としても活用できることが報告されており30)、禁煙教育と同時に、口腔の健康についての啓発も重要である。 新生児に関して、早産1名、低出生体重1名の各妊婦は共に非喫煙者、軽症仮死2名の妊婦は、非喫煙者と前喫煙者であったが、いずれも家庭内の受動喫煙を認め、歯肉出血を自覚していた。前述のように、慢性の炎症性疾患である歯周炎とPLBW との関係が注目されている2-4)ことから、今後は、対象を増やすと共に、妊婦の健康状態や出生児の状況、出産後の再喫煙を防止するよう、継続して啓発していく必要がある。 5.結論 歯周病症状をもつ妊婦が多くみられた。妊娠を契機に1名を除いて、喫煙者は禁煙していたが、多くが家庭内での受動喫煙の影響を受けていた。講義の直後に、KTSND が著明に低下した。KTSND の妊婦への適用は、他の集団と同様に効果的であり、有用であった。今後、歯周病の改善と禁煙、受動喫煙からの回避、出産後の再喫煙の防止に向けて、繰り返し啓発、禁煙支援を継続することが重要と思われた。 6.謝辞 本研究の一部は、平成19 年度と平成20 年度厚生労働科学研究(H18―がん臨床―若手―004)の補助によって行い、第1回日本禁煙科学会(2006 年12月17 日、京都)、平成18 年度愛知県小児保健協会学術研修会(2007 年2月18 日、大府)および第47 回国際歯科研究集会オーストラリア、ニュージーランド部門会(2007 年9月24 日、South Australia)にて発表した。 参考文献
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Oral health, recognition to smoking and second-hand smoke, and social nicotine
dependence in pregnant women 1. Department of Dental Hygiene, Aichi-Gakuin Junior College, Nagoya, Japan |
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《特別寄稿》 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第3回FCTC締約国会議(南アフリカ・ダーバン)報告 世界の市民社会に屈した各国のエゴ |
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日本禁煙学会理事長 作田 学 |
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キーワード:FCTC、COP3、WHO、FCA、レポートカード |
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Conference of the Parties to the WHO Framework Convention on Tobacco Control http://www.who.int/gb/fctc/E/E_cop3.htm タバコの規制に関する世界保健機関枠組条約締約国会議第3回会議資料・邦訳 (2008年11月17日~22日 南アフリカ・ダーバン) http://www.nosmoke55.jp/data/0811cop3.html |
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《WAT特集》 | ||||||||
WALK AGAINST TOBACCO 2006 WEEK 13 REVISITED (最終回) |
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Mark Gibbens |
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参考サイト:Walk Against Tobacco 2006 (Galleryにいろいろな写真があります) ※WAT:WALK AGAINST TOBACCO |
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《WAT特集》 | ||||
WALK AGAINST TOBACCO 2006の回顧 | ||||
WAT2006ディレクター 大橋勝英 |
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作田理事長から、WAT報告も12月号で最終回になるため、ディレクターの所感も添えたいとの依頼があり、執筆にとりかかった10月21日、マーク夫妻から男子誕生の知らせが届き、静かだったMLで祝福のメールが飛び交いました。 鹿児島の佐多岬から宗谷岬間、禁煙祈願の3000キロを88日間で踏破するという壮大なプロジェクト。事実は小説よりも奇なり。数々の人情を受け、予期せぬドラマを経ながら、計画通りに到着した2006年7月9日、全国の支援者の間で歓声・称賛・感動が湧き上がりました。この偉業は禁煙ジャーナル2006年7-8月号に、日本の禁煙運動史上に残るとして特集されました。 マークさんのHP(http://www.walkabout-tobacco.org/index.html)の表紙は壊れていますが、各週の様子は右端の写真集のGALALLYで一部見ることができます。また、徳島、高松、新居浜、松山での様子や、各地から寄せられた写真や新聞記事、日の丸リレーの写真集も私のHP(http://user.shikoku.ne.jp/kaohashi/gibbens.html)に掲載しておりますのでご覧下さい。 マークさんは全豪陸上800メートルオリンピック候補にも挙げられたという、並外れた身体能力と精神の持ち主でした。歩くことは平気で、多くの国を歩き見聞してきたというインターナショナルな感性の持ち主でもありました。共に進み支えた玲子夫人の嬉しくもあった、辛くもあった、楽しくも悲しくもあったであろう真剣勝負の道のりを要点的に回顧しました。 |
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《WAT特集》 | |||
WAT 2006を振り返って‥ | |||
黒木玲子 |
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WAT2006のマークの連載を、お読みいただきありがとうございました。早いもので、あれから2年の月日が経ちました。 あのWAT2006は 一生忘れる事の出来ない 私達の人生において、いろんな意味をもたらしてくれたWALKでした。 初めて、マークからWALKの事を聞いた時 夫婦でありながら、他人事のように聞いていました。そして、僕は日本語をうまく話せないから 僕は歩いてメッセージを伝えたい。でも、各地でやはり言葉で伝える機会もあるだろうから その時、口になって欲しいと言われました。正直、どれだけメッセージを伝えられるものだろうか、歩くと一口に言っても 日本縦断‥知らない土地を運転していく事にも不安がありました。しかし、マークはどんどん準備をしていきます。あのトレードマークの、のぼり旗に遍路姿を初めて見た時は「これで歩くの!?」と、少し恥ずかしくも思いました。 マークに会った方なら、ご存知と思いますが どちらかと言うとおとなしいタイプ。目立ちたがり屋ではありません。しかし、あの格好はどうも目立つ。でも目立たないと意味がない。初めは、恥ずかしいと思ったあの格好も いざWALKを始めると、知らない土地と言うこともあってか そう恥ずかしく感じなくなりました。毎日、毎日 あの遍路姿を後ろから追いかけながら、その土地土地の人々の反応を見る事が出来ました。やはり、どうしても目立つのです。ありがたい事に、新聞などで取り上げて下さる事により WALKの意味が伝わりやすくなったと思います。私は数キロ毎にコンビニで待ちマークはそこでほんの数分の休憩をとり、また歩いていきます、時には喫煙者の車が時にはいぶかしげに 時には「なんだあれ」と笑いながら、彼を見て行きます。そんな時、妻として腹立たしくもあったり 辛く感じる時もあったり、またちゃんとメッセージが伝わってる事に喜びを感じる事もありました。
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日本禁煙学会の対外活動記録 (2008年10・11月) |
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