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《WAT特集》 | ||||
WALK AGAINST TOBACCO 2006 WEEK 1 REVISITED |
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Mark Gibbens |
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また、私自身が主にICUの看護師でした。多くの医師、歯科医師が禁煙を推進しています。吸い続ける事がどんな事になるか、知っている私達が教えてあげなくてはいけない。治す事だけが、医療ではなく予防をする事も医療だと思います。こうして、歩くことも私の日本においてできる看護師としての仕事の一つと考えています。 こうして、歩く事ははたして意味があるのかと思われるかもしれません。でも、何もしないよりした方がいいと思っています。このメッセージが一人でも多くの人に伝わるきっかけになればいいなと願い、遍路姿で歩きます。 |
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参考サイト:Walk Against Tobacco 2006 (Galleryにいろいろな写真があります) ※WAT:WALK AGAINST TOBACCO |
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禁煙サロン | ||||||||
禁煙したい人たちへ(1) |
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若いしかも女の子の喫煙率が増えていると聞きます。 とても悲しいことです。 そのままでもきれいな肌。健康な肉体。純粋な思考がニコチンに蝕まれていくと思うと。 彼女たちは何故、タバコを手に取るのでしょう。 以前喫煙者だったわたしは、「憧れ」からでした。 かっこいいと思っていたのです。いけないといわれることに無性に惹かれました。 テレビドラマ、漫画、周囲の環境が映し出すタバコを吸う人の姿は、大人びても見え、気持ちよさそうにも見え、それはいたるところで私の思考を支配し、「吸ってもいいかな」。そんな気をおこさせました。 「すぐやめられる」と信じていたのも不思議なものです。 「中毒」その恐ろしさを知らなかった。 今吸っている子達も、これから吸い出す子達も、同じような気持ちがあると思います。きっかけはささやかな欲求なんです。好奇心が一番の要因。 けれどその罠にはまると抜け出せなくなる。 一本。二本・・・。数は増え、タバコが手放せなくなっていく。 害があるとわかっていてもなかなか難しい「禁煙」。 そこで私のできることを考えました。 自身の体験を生かした、禁煙方法の伝授。 やめたいけれどやめられない人たちへ。 できるならなるべく楽しく、禁煙することでのメリットを感じながら毎日を過ごしてもらえるように。 日々を大切に、未来を明るいものにできますように。 そんな願いを込めて綴っていきます。 よろしくお付き合いくだされば、と思います。
禁煙したいなと思ったら、すぐにその気持ちを、残しておきます。 できればきれいな便箋などに丁寧に書いてみます。 もしくは禁煙ノートを用意して、一番初めに、どうしてやめたいかを書いてみるといいでしょう。 禁煙が成功したら、肌がきれいになります。食べ物がおいしくなります。イライラすることもないし、体が軽くなって目覚めも爽快。 いいことずくめなのです。 効果が目に見えてくるのは3日、3週間、3か月が一単位だとわたしは思っています。 苦しくて禁煙をやめたくなるのが3日目。これを乗り越えるとまず一山超えたことに。 3週間。これだけやめられたんだと気持ちが緩む頃。 かるくニコチンが欲しくなります。ここで吸ったらもとのもくあみ。 ひたすら我慢を続けます。 3か月。禁断症状が抜けきり、喫煙の渇望もほとんど感じなくなり、体の好調を実感する時期。 その喜びを大切にして、忘れないようにしましょう。 禁煙をしていると毎日いろんなことを感じます。 自分の欲求とむきあうわけですから。自分の心・体と対話するときでもあります。 日々の効果も確認できるので、禁煙ノートは本当におすすめです。 1日300円のタバコを一箱吸っていたら30日(約一か月)で9000円。一年で10万円以上の出費です。10年で100万!ちょっとした財産になりますよね。 自分が吸っている量を把握して、それを金額に換算してみて、いくらになるか、それを書き留めておくと愕然とします。何一つ手元に残らないのに、いくら自分は使っているのか、それを知ることは大切なことだと思います。 私が禁煙ノートに書いたことは 1、使用していたニコチンガムの個数。時間。 2、イライラしたときの気持ち。それが収まったとき。 3、穏やかなときの気持ち。 4、食べたもの。(満腹になると吸いたくなるので腹八分目を心がけました) 5、楽しかったこと。(これをかくことでものごとのメリットを見つけられるようになりました) など日常のことを何でも書き留めました。 水がたくさん飲みたくなるとか、ガムを食べていると口寂しくないとか、野菜がおいしいとか、そういったことも。イラストをかいたり、シールを貼ったり、禁煙のための本を読んで、共感できるところをかきうつしたりもしました。 コツはいいことを書きとめること。メリットを発見するのです。「吸わないですんだ。よかった」それだけでも明日の励みになります。
吸わない人にとってはけしていい香りとは思えないもの。 むしろ苦しささえ覚えることもあります。 けれど禁煙している人にとっては、欲望に誘う魔の香り。 体が欲しているのですから、タバコのにおいにはつい敏感になってしまいます。 だからできるならタバコを吸っている人のそばには行かないようにすること。 それが禁煙成功のためのひとつのコツでもあります。 今は決められた場所でしかタバコが吸えなくなって来ていて、喫煙者の人はどんどん肩身が狭くなっています。 そんな檻のようなスペースのなかで、このときとばかりせっせと吸っている姿はあまり格好がいいものではありません。タバコの煙が立ち 込めたその中を見ると副流煙も吸っているのだと思い、残念でなりません。 髪にも服にも、ヤニくささを染みこませてしまうこと。 それはあまりスマートなものではありませんよね。 できるなら、きれいな、良い香りを纏いたいな、と思いませんか。 わたしは禁煙中、 お気に入りの香水を持ち歩き、それを嗅ぐ、ということをしていました。 甘くてやわらかな香りが、心を落ち着けてくれました。 アロマテラピーという心理療法があったと思いますが、それに近いものだと思います。 小さな小瓶に詰めた香り。花や果物の香り。 苦しいなと思ったときにそっとそのふたを開けて嗅いでみると、優しい気持ちになれたことを、思い出します。 音楽も、棘つきがちな心を癒してくれる重要なツールになります。 歌詞のない音楽。緩やかで優しい響きのモーツアルトやショパン。サティなど。 そういった音楽のなかに身を置くことで、わたしは心のなかに余裕ができました。 時にはニコチンガムを噛みながら、というときもあったけれど、それでも目を閉じて音楽を聴き、うっとりと呼吸を整えていると、心が安らいでいくのです。 ふしぎなもので、禁煙しながら、クラッシックの音楽の魅力を再発見しました。 心のゆとり。そういったことを取り戻していったような、そんな日々を得られると思います。 |
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続く・・・ |
禁煙外来から | |
診療録(1) |
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日本禁煙学会では禁煙指導をしているドクターやナースからの申請書類を厳正に審査し、禁煙専門医あるいは禁煙専門看護師として認定しております。その時に提出する診療録がすでに約600例集まっております。その中から、毎号数点づつを選び、作成者の了解を得て、ご参考までに呈示いたすことに編集委員会で決まりました。 ただし、保険で治療が行われる以前の自費で行われていた時も含まれていますので、そのつもりでご覧下さい。禁煙指導が画一的なものでなく、個々の対象に合わせてアレンジしていくことの必要性を痛感できると思います。
1) 年齢54歳 女性 (喫煙歴) 20歳から現在まで34年間1日10本.マイルドセブンスーパーライトを1/4になるぐらい吸う. (疾病・既往歴) とくになし (禁煙のきっかけ) 年齢を考え,タバコの害を思い,そろそろやめようと思った. (禁煙指導) 問診ではニコチン依存度は中ぐらいであった.ご主人(10本/日)と娘さん(非喫煙者)の3人暮らし.禁煙に成功すればご主人もやめると言っているとのことで,ご家族のためにもぜひ禁煙を成功させましょう,またタバコの害はこれから顕在化していくので,やめるのに良い時期だと思います,と励ましながら指導を行った. 当初は1週間ごとに2回,その後2週間ごとに2回指導をおこない,ニコチンパッチは20より開始して,6週間使用した. (経過) 1週目 禁煙は続いている.さほどつらくない.まだタバコは毒とは思えないが. 2週目 夢に一度出てきたが,昼間はあまりタバコのことは思い出さない.痰が減ってきてうれしい. 4週目 朝起きて,パッチを貼り忘れることもあるが,タバコは吸いたくならない.痰もほとんどでなくなり,口の中もさっぱりして気持ちがよい. 6週目 禁煙は続いている.かなり自信がついたということで,パッチ無しで経過をみることに. (転帰) 10か月後禁煙持続 (考察) 女性で,1日10本ということで,やめにくいケースではと思われたが,成功すればご主人も禁煙に取り組むことや,娘さんの支持もあってうまくいった.やはり家族皆がかかわることが大切と考えられた. 2) 年齢68歳 男性 (喫煙歴) 20歳から48年間 1日20本 (疾病・既往歴) 高血圧,高脂血症 (禁煙のきっかけ) 海外旅行が好きなのだが,最近飛行機の中が禁煙になっていて,我慢をするのがつらい.料理の味がタバコのせいでまずい.テニスをやっているが,最近息切れが強く,タバコのせいかと思っている. (禁煙指導) 海外旅行,グルメ,運動が好きな男性.いずれを楽しむのにもタバコが障害になっているとの自覚が強くあり,禁煙に取り組む意欲も強く,今の気持ちを持ち続ければ,必ずうまくいくと励ますことからはじめた.コーヒー好きで飲んだあとタバコを吸ってしまう癖があり,しばらくコーヒーはやめてもらうことに. 時に胸痛があり,狭心症を心配していることから,タバコをやめると虚血性心疾患になりにくくなることを資料を持って説明. ニコチンパッチは30から始めて,2週間ごとに減量.計6週間使用. (経過) 1週目: 食事のあとは歯磨きや,マウスウォッシュをするようにして,タバコを吸わないようにしている.禁煙は続けられそう. 2週目: 禁煙によるイライラ感はない.気分が滅入ることもない. 3週目: 禁煙は続いている.パッチのせいか,睡眠が浅いときがあるが,我慢できそう. 4週目: 外食に出てみたが,タバコは吸わなかった. 6週目: タバコの誘惑はまったくなし.ニコチンパッチは終了とする. 7週目: パッチ無しでも大丈夫だった. (転帰) 1年3か月後,禁煙継続.ただし,もとからグルメだったため,1年で体重が5kg増えてしまい,高脂血症が悪化.現在ダイエット中. (考察) 旅行,グルメ,運動などを趣味としている人は多い.タバコを吸うことによる旅行の際の不便さ,おいしい料理がまずくなる,心肺機能を悪化させ,好きな運動ができなくなるなど,その人の趣味を突破口に禁煙を進めることが有用であることを学んだケースであった. 3) 年齢69歳 男性 (喫煙歴) 20歳から49年間 1日25本 (疾病・既往歴) とくになし. (禁煙のきっかけ) 妻をはじめ,家族から強く希望されたため. (禁煙指導) 本人は,自分から禁煙しようと思ったわけではなかったので, 1.ビデオによるタバコの害の説明 2.レントゲンを撮ったところ,COPDを否定できなかったので,胸部CTとスパイロを他院に依頼して行ったところ,初期のCOPDであった. 上記のことを動機づけに,禁煙指導をおこなった. やめられるかどうかわからないと,常に言い続けていたが,一度も再開することなくやめられた.やはり自分の肺のことが気にかかっていたのだと思われる.ニコチンパッチは30を3週間,以後減量し,7週間使用した. (経過) 1週目; 1日目に灰皿を処分し,翌日からパッチを貼り,禁煙を開始.吸いたい気持ちはいつもあるが,家族と約束した手前,我慢している. 3週目: 禁煙続いている.まだ吸いたい気持ちは残っている. 5週目: 多少イラつきはあるが,禁煙は続いている.友人と飲みに行くと,また吸ってしまいそうなので,行っていない. 7週目: 時々パッチを貼り忘れるが,もう吸いたくならない. (転帰) 半年後禁煙継続している. (考察) 家族が禁煙を希望することが大切であることを再認識した. 症状や,胸部レントゲンでははっきりしないケースでも,胸部CTやスパイロまで行うように勧めて,COPDについてしっかり鑑別しておくのも,禁煙指導の際に有用と考えられた. 4) 年齢58歳 男性 (喫煙歴) 18歳から40年間 1日40本 (疾病,既往歴) 28歳で胃潰瘍で胃切.歯周病あり. (禁煙のきっかけ) 家をタバコ臭くしたくない. (禁煙指導) 当院を初診される1年前にニコチンガムで禁煙導入し,数か月続いたことがあるが,仕事上のストレスから再喫煙してしまったという.また歯周病があり,ニコチンガムは歯がぐらぐらしてくるので使えないと言うことで,4年前の12月当院にニコチンパッチを用いての禁煙指導を希望されて受診された.ニコチンパッチを開始し,最初の1か月は禁煙できていたが,翌年2月に入ってから2〜3週に一度,もらいタバコ等の再喫煙をしてしまうようになった.しかし,この方の場合,その都度,「またニコチンパッチを使えば禁煙できる」と当院を受診.このような状況が同年7月上旬まで続き,また気候が暑くなるにつれニコチンパッチを張った後の皮膚のかぶれも生じ始めたため,同年7月受診時に「皮膚のかぶれが出やすい暑い時期の禁煙への挑戦は中止し,涼しい秋になってから,また禁煙に挑戦してみましょう」と本人に勧め, 本人も納得された.同年9月に再受診され,再度ニコチンパッチを使っての禁煙開始.同年11月以降はとくに再喫煙されることもなく,翌1月よりニコチンパッチを使わずに禁煙導入に成功した. (経過) 2年前 12月中旬 仕事中にイライラした際に貰いタバコをしてしまったことが1回. 12月下旬 なんとか我慢できている. 1年前 1月 15時〜16時台に特にほしくなり,仕事場でタバコを貰ってしまう. 2月 朝,職場にでるとつい1日1本程度吸ってしまう. 3月 吸いたい気持ちは強いが,なんとか我慢できている 4月 ニコチンパッチを貼った後が痒くなるようになり,そのため貼らなかったところ,吸ってしまった. 5〜7月 2〜3週に一度吸ってしまうことがある.ニコチンパッチを貼った後がかぶれがだんだん強くなってきた. 7月 秋になったら,再開する約束をして,夏期の間は禁煙を中止することにした. 9月 1日に1箱タバコを買ってしまい,1本吸っては,その1箱をすべて捨ててしまうという繰り返しの日々をおくる. 10月 3日に1本くらい吸ってしまう. 11〜12月 吸いたい気持ちはあるが,吸わずに我慢できるようになった. 今年1月 吸いたい気持ちがあまり起きなくなってきた. (転帰・結果) 平成19年1月に禁煙継続を確認したところ,約3年間の禁煙が継続している. (考察) 何度再喫煙されても粘り強く受診され続けた方で,タバコ依存と禁煙したい気持ちの両方が強い方であったと考えられる.当院での禁煙指導を希望されてから,実際に禁煙導入に至るまで,途中夏期の禁煙挑戦停止中の時期をはさんで,約1年の月日を要したが,最終的に禁煙導入,禁煙継続に成功することができた.ニコチンパッチを使って最初うまく禁煙導入できたようでも,またすぐに再喫煙してしまうことのくり返しや,皮膚のかぶれに対して,夏期にいったん指導を中止して,秋に向かって禁煙への意欲を高めてもらい,また皮膚のかぶれという副作用を低減させて指導できたことが,最終的に成功に至った一要因であると考えられた.また何度失敗しても再挑戦しようという本人の意欲が強かったことが成功の一番の要因ではないかと考えられた. 5) 年齢28歳 男性 (喫煙歴) 17歳から11年間 1日20本 (家族歴) 妻は非喫煙者 (疾病.既往歴) 特になし (禁煙のきっかけ) 自分の健康と産まれてきた子どもの健康を考えて (禁煙指導) いままで禁煙を考えたことがなかったが,12月はじめ妻が第1子を出産.この産科クリニックで助産婦より夫婦で禁煙指導を受け,妻の強い勧めもあり,自分の健康と,産まれてきた子どもの健康を考えて禁煙を決意される.12月15日より当初ニコチン置換療法は行わずに禁煙を開始.イライラする感じは強くなく禁煙も続いていたが,起床時や食後に吸いたい気持ちが強いと言うことで,同院助産婦より当院を紹介され,妻と産まれたばかりの乳児を伴って12月25日に当院を受診された.同日ニコチンパッチ3日分のみ処方をおこなった. (経過) 1週目 ニコチンパッチにより起床時や食後の吸いたい気持ちがほぼ消失した. 2週目 ニコチンパッチなしでも禁煙に自信が持てるようになった. (転帰・結果) 3月時点で約1年3か月間,禁煙は持続している.妻は夫の禁煙成功を大変喜んでいる.その後,2年1か月の時点でも禁煙が持続している.電話で確認したところ,妻は大変喜んでいた. (考察) 子どもの出産という,自分の人生を考え直す大きなイベント時に,助産婦より禁煙指導を受け,自分の健康と産まれてきた子どもの健康を考え,妻の強い応援もあり,禁煙を決意され成功した症例である.当院からはニコチンパッチを処方したが,それ以上に夫婦両者に禁煙指導を行っている助産師の働きかけの力が強かったと考えられた. このように子どもの出生時に禁煙を働きかけることは,禁煙への強い動機になるものと考えられた. 6) 75歳男性 (喫煙歴) 58年 (疾患) 特になし (禁煙のきっかけ) 外出すると呼吸が苦しくなる。痰がよく出るようになった。食べ物の味や臭いがわからなくなった。 (禁煙指導) 喫煙本数20本/日 FTND5点 初診時呼気CO7ppm 心理的依存を強く自覚しており、相談の結果、口寂しさの解消を兼ねたニコチンガムで禁煙を開始することとなった。 (経過) ニコチンガムを5~9個/日使用にて第1週目を順調に禁煙開始した。禁煙と同時に自宅から禁煙専門外来のある建物近辺のウォーキングを開始。ウォーキング中に主治医とよく会うようになる。 禁煙4週目にはニコチンガム3~4個/日、8週目には2~3個程度の使用で経過していた。途中でニコチンガムが薬局で販売されるようになり、安く購入できるため5個/日まで使用量が増える。その後、禁煙は順調に続くが、ニコチンガムがなかなか止められず、1回にニコチンガムを半分に切って使用するがそれでも1日3個程度の使用が禁煙1年後も続いた。禁煙1年で禁煙達成1年表彰を市長より受けた。 (転帰・結果) あらかじめタバコの害や禁煙についての知識もあり、ニコチンガムによって順調に禁煙は開始した。しかし、ニコチンガムが止められず、ニコチンガム依存に陥ったと思われる症例である。ニコチンガムの6か月以上の長期使用例はメーカーによると数パーセント程度報告されており、ニコチンパッチの依存はほとんどないことに対して、より注意を要する。ニコチンガム依存の離脱には、ニコチンパッチ低用量投与やシュガーレスガムの代用法などがあるが、いったんニコチンガム依存になると離脱はなかなか困難な印象がある。 7) 31歳男性 (喫煙歴) 10年 (疾患) 特になし (禁煙のきっかけ) 妻の説得・強要。こづかいアップ(毎月1万円アップ)。 (禁煙指導) 喫煙本数20本/日 FTND2点 初診時呼気CO17ppm 妻に連れられて来院。来院日が結婚記念日であり、今日からやめるとのことであった。会社が休みの週2日はまったくタバコを吸わず、依存度は低い例であった。ニコチンパッチにより禁煙を開始した。 (経過) 妻の協力もあって、禁煙当初は口寂しいなどの症状があったが、順調に禁煙を開始した。ニコチンパッチのほかに、市販のガムで口寂しさを紛らわした。ニコチンガムは禁煙開始当初のみ少量併用した。禁煙3週ころから間食が増え、体重が4kgほど増えるが、禁煙開始2か月ころからもとに戻り始める。ニコチンパッチは7週で使用終了。 (転帰・結果) 妻の協力(脅迫?)や職場に喫煙者が少ないという好環境もあって順調に禁煙が開始できた。禁煙1年で禁煙達成1年表彰を市長より受けた。 8) 27歳女性 (喫煙歴) 9年 (疾患) 不妊症 (禁煙のきっかけ) 結婚して子どもが欲しいので。禁煙後のアフターケアもしてくれるので。 (禁煙指導) 喫煙本数15本/日 FTND2点 初診時呼気CO7ppm 不妊治療と同時に禁煙も始めたいとのことで禁煙外来を受診した。夫は非喫煙者。ニコレットではガムをかむ習慣が身につかず禁煙できなかったという。ニコチンパッチで禁煙を開始したが、嘔吐・気分不良などがあり使用を中止。ストレッチやゲームなどの気分転換で禁煙を継続。 (経過) ニコチン製剤を使用せずに禁煙を継続できた。体重が7kgほど増えたが、ストレッチ体操や運動などで対応した。 (転帰・結果) ニコチン製剤は使用しなかったが、環境改善・代償行動などにより禁煙を継続した。禁煙1年で禁煙達成1年表彰を市長より受けた。禁煙期間中にみごと妊娠され、その後2児をもうけた。今も、乳幼児健診などの機会ごとにお子さんを見せに来られている。 |
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日本禁煙学会の対外活動記録 (2007年1月) |
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