受動喫煙と肺ガンに関する最近の知見
−WHOが間接喫煙のリスクを否定したという誤報を正す−
深川市立総合病院内科 松崎道幸
(脱稿1998年2月26日)

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表1 表2 表3 図1 図2

以下は、日本禁煙学会理事松崎道幸が1998年2月26日付けで書いた論文である。
受動喫煙に関する論議の参考とされたい。


受動喫煙と肺ガンに関する最近の知見
−WHOが間接喫煙のリスクを否定したという誤報を正す−
(脱稿1998年2月26日)
日本禁煙推進医師歯科医師連盟運営委員(当時)
松崎道幸
(深川市立総合病院内科)


 昨年の「たばこ事業等審議会懇談会」で某委員から「間接喫煙につきまして、今年になってからだと思いますけれども、WHOが間接喫煙はほとんど関係ないという報告書を発表された(たばこ事業等審議会第1回懇談会、1998年7月27日)。」「受動喫煙の問題をお話いただいたのですけれども…WHOではそういう影響は認められないという意見が出たのだそうですけれども(たばこ事業等審議会第2回懇談会、1998年9月28日)」(下線筆者)という発言があった。「1998年」に「WHO」が「間接喫煙」は「関係ない」という「報告書」を出したというキーワードで考えると、この委員の発言は、1998年にWHOの外郭組織であるIARC(国際ガン研究連合)が「Journal of National Cancer Institute」誌に投稿し査読中だった受動喫煙と肺ガンに関する疫学調査成績の一部が何者かの手によってイギリスのサンデー・テレグラフという新聞にリークされて引き起こされた騒動を指していることがわかる。
 この顛末は医学雑誌ランセットのニュース欄に2度にわたって掲載された。その後IARC研究は査読を終わり、1998年第19号に論文として掲載された[1]。
 受動喫煙問題、とりわけ受動喫煙と肺ガンの問題は喫煙者と非喫煙者の双方にとって大きな社会問題である。タバコ事業審議会の委員氏が同懇談会で「吸われる方は非常に心配されるわけですので」「いろいろな研究成果や発表ものを整理して勉強させていただけたら」「WHOの研究の内容というのは…簡単に言うとどういうことなのでしょうか」と発言されているのももっともであろう。この小論では、まずランセットの「ニュース」2点とIARC研究のアブストラクトを紹介し、しかるのち肺ガンと受動喫煙の関連についての研究の現時点での到達点を述べる。なお、最新のレビュー[7]では受動喫煙との関連が確実な疾患が12種、可能性のある疾患が6種挙げられているが、ここでは、肺ガンに絞って論究する。

(1)事実関係の確認

 ランセットにニュースとして掲載された2文章とIARC研究の要約を紹介する。

<ランセット351巻1998年3月14日号「ニュース」欄[2]
 受動喫煙に関する新しいデータにメディア大騒ぎ−イギリス紙サンデー・テレグラフは3月8日付けで、WHOが受動喫煙と肺ガンに関連がないという研究データの発表を差し止めたと報道した*1。同紙は論説で「もしこの研究が発表されて、受動喫煙が肺ガンを増やすという主張の内実を暴き出すことが出来たなら、やんやの喝采を浴びたことは間違いない」と述べた。
 WHOはこれに迅速かつ力強く反論した。「受動喫煙が肺ガンの原因となることは間違いがない。冗談も休み休みにしてほしい*2」とWHOは3月9日の記者会見で述べた。WHOはIARC研究の肺ガンと受動喫煙に関する症例対照研究の発表を差し止めようとしたことなどないと語った。
 この研究は科学雑誌*3に投稿され査読中であるから、研究の全容は公式には公表されていないとWHOは語った。この研究論文の著者は、現在、マスメディアへの要約の公表に同意している。
 サンデー・テレグラフ紙の記事は、IARC研究の成績の中で、受動喫煙のある非喫煙者は受動喫煙のない非喫煙者よりも1.16倍肺ガンが多かったという部分に関するものである。この解析の対象症例数は650例だけのため、95%信頼区間が広く(0.93−1.44)、この肺ガンリスクの増加は統計学的に有意とならなかったのである。同紙はこの成績を「受動喫煙は肺ガンと関係ない」ことを示すと解釈したのだった。
 Malcolm Law氏(Wolfson予防医学研究所、ロンドン)は「この新聞社とタバコ産業は、『統計学的有意差なし』と『関連なし』という専門用語の意味を混同しているようだ」と述べた。Law氏はIARC研究の見いだした受動喫煙による肺ガンリスクの増加度は、これまでの研究成績と一致していると指摘した。Law氏も共著者であるところの、喫煙者と同居する非喫煙者の肺ガンのリスクに関するメタ分析を行った論文[3]によれば、受動喫煙により肺ガンのリスクは1.24倍(95%信頼区間1.13−1.36)増加していることが示された。Law氏は「われわれの論文で集計した研究の多くでは、IARC研究とほぼ等しいリスクの増加が見られている。もしIARC研究のデータをメタ分析に加えても、最終的なリスク比はほとんど変わらないだろう」と述べ、「サンデー・テレグラフ紙が、信頼区間の下限が1.0以下だから、受動喫煙には肺ガンの予防効果があると述べていることは、まったく世の中を惑わす行為だ」とつけ加えた。
 このマスコミに先導された大騒ぎは、受動喫煙のリスクにも触れたイギリスのタバコと健康に関する科学委員会報告書の発表の直前に発生したものである。

*1当該部分はこう書かれている:「…受動喫煙は肺ガンをおこさない−これが公式見解。…世界の指導的な保健予防機関は、受動喫煙と肺ガンに関連がないどころか、予防効果さえ存在することを示した研究成績の発表を差し止めた」
*2以下はこう続く:「この研究およびこれまでの研究結果は、受動喫煙が肺ガンなどの病気をおこすという世界的に認められた科学的証拠を揺るぎないものにしている」(*1*2ともTobacco Control.(7)2:119-120,1998.より)
*3Journal of National Cancer Institute

<ランセット352巻1998年10月17日号「ニュース」欄[4]
 受動喫煙の危険に関するヨーロッパ研究発表される−長く待たれていた受動喫煙と肺ガンに関するIARCヨーロッパ研究の成績が発表され、配偶者由来あるいは職場での受動喫煙と肺ガンの間に、量反応関係を持った小さいが検出可能なリスクの増加がみられたことが明らかにされた。この研究結果は、それまでの研究知見の正しさを更に裏書きするものだった。しかしこの研究では、小児期の家庭における受動喫煙と受動喫煙曝露が止んで15年以上経った場合の肺ガンのリスクの増加は見られなかった[1]。 この研究では、全欧12医学センターから肺ガン症例男性141名、女性509名、非肺ガン対照1542名を調査対象とした。対象者に対し、小児期・成人期・家庭・職場・交通機関・公共施設での受動喫煙曝露歴がくわしく調査された。
 この論文の著者Paolo Boffetta氏らは、職場における曝露で1.17倍、配偶者による曝露で1.16倍肺ガンのリスクが増え、量反応関係も見られたと述べた。
 受動喫煙と肺ガンに関するこれまでの研究には、対象症例が少ないなど多くの欠点があった。William Blot氏とJoseph McLaughlin氏(国際疫学研究所;メリーランド州ロックビル)は、本論文掲載誌の論説で「この研究成績は、その規模、喫煙・非喫煙の誤分類を最少にする努力、多くの様々な交絡因子を調整する努力からみて、切にその発表が待たれていたものだ」と述べている。

<IARC研究アブストラクト[1]
 環境タバコ煙曝露と肺ガンに関するヨーロッパにおける多施設症例対照調査
[要約]背景:環境タバコ煙(ETS)曝露と肺ガンの関連が示唆されてきた。このありうべき関連の有無をより適切に評価するには、より正確なリスクの推計値、発生源別のETS曝露寄与率、肺ガンの組織型別のETS曝露影響の評価に関する研究が必要である。これらの問題を解決するために、われわれはヨーロッパ7カ国にまたがる12施設で肺ガンとETS曝露に関する症例対照研究を行った。
方法:74才までの肺ガン患者650名と対照者1542名に対しETS曝露に関する問診を行った。症例対照のいずれにも生涯喫煙本数が400本を越える者は含まれない。
成績:小児期のETS曝露は肺ガンリスクの増加を伴わなかった(ETS曝露歴あり群のオッズ比[OR]=0.78;95%信頼区間[CI]0.64−0.96)。配偶者由来のETSに曝露歴のある群のORは1.16(95%CI=0.93−1.44)だった。配偶者由来のETS曝露量の増加と肺ガンリスクの間に明かな量反応関係は見られなかった。職場におけるETS曝露あり群のORは1.17(95%CI=0.94−1.45)であり、曝露期間と肺ガンリスクに量反応関係が存在する可能性も見いだされた。15年以上前に配偶者あるいは職場でのETS曝露が終了している群では肺ガンリスクの増加は見られなかった。職場や配偶者以外に由来するETS曝露は肺ガンのリスクを増加させていなかった。職場と配偶者を合わせたETS曝露による肺ガンリスクの増加度は、腺ガンよりも扁平上皮ガンと小細胞ガンで大きかったが、その差は統計学的に有意ではなかった。
結論:われわれの成績では小児期のETS曝露と肺ガンリスクの関連は見いだされなかった。しかしわれわれは配偶者および職場におけるETS曝露と肺ガンリスクの間に弱いながらも量反応関係が存在する証拠を見いだした。ETS曝露が止んだ後には肺ガンリスクの増加は検出されなかった。

 サンデー・テレグラフ紙の記事には当然多くの批判が集まったが、翌週、同紙は社説で、何の論拠も示さず内容は正しいと言い張るのみであった。イギリスの禁煙団体ASHは、このサンデー・テレグラフ紙の記事が誤まりであり社会に誤謬を広めるものだとして、イギリスの新聞産業の自主規制機関プレス・コンプレイント・コミッション(新聞苦情委員会)に提訴した。このリーク騒動にはBritish-American Tobacco社が介在しているとの推測も存在する[5]。
 たばこ事業審議会の委員が、なぜイギリスのこの日曜新聞の1998年3月8日付け記事の存在を知ったのかは知るべくもないが、以上から明らかなように、「WHOが受動喫煙と肺ガンリスクがほとんど関係がないという報告書をだした(あるいは隠した)」というのはまったくのデマである。サンデー・テレグラフ紙は、@通常では手に入らない情報を入手し、A統計学的にまったく間違った解釈をして、B「当事者」のWHOに対する裏づけ取材なしに記事にし、C記事に対する批判を一方的に拒否するというマスメディアの常識では考えられない四重の誤りをおかしたわけである。


(2)受動喫煙と肺ガンのリスクについて

 今回のIARC研究では、受動喫煙曝露による肺ガンリスクの増加は見られたが、統計学的には有意とならなかった。だが、この論文の結論が述べているように、「配偶者および職場におけるETS曝露と肺ガンリスクの間に弱いながらも量反応関係が存在する証拠を見いだした」のは非常に意味のあることである。IARC研究における肺ガンリスク増加度がこれまでに行われた数十件の疫学調査の総括成績と一致し、量反応関係も見られたことは、受動喫煙が肺ガンのリスクを増やすことが真実であるという様々な方面から総合的に評価された証拠の重みをいっそう増すことに寄与したからである。受動喫煙の健康影響に関する疫学調査は、強力なバックグラウンドノイズとリスクの過少評価をもたらす様々なバイアスに覆い隠されている真の関連を見つけだす作業であり、1件の研究の結果だけで関連の存在が否定されたり肯定されたりする浅薄なものではない。受動喫煙が非喫煙者に肺ガンを起こすという知見は多面的な証拠を総合してみちびきだされた結論である[6]。
 すなわち、@能動喫煙と肺ガンの確固たる関連、A喫煙量には無発ガン閾値はないこと、B主流煙と質的に同じ発ガン物質が副流煙に含まれている、C生体マーカーの測定により発ガン成分が非喫煙者に侵入していることの証明、D環境タバコ煙がDNA損傷をもたらすこと、E動物において発ガン実験が成功している(以上図1)、E疫学的関連の諸条件(成績の一致性・特異性・最高度曝露群での関連の存在・量反応関係など)が満たされている(図2)ことなどを総合的に評価した証拠の重み解析で受動喫煙と肺ガンが確実な関連を持つと判断されるに至ったのである。
 以上を根拠として、米国EPAは環境タバコ煙(受動喫煙)をヒトに対する発ガン性が証明されたA群発ガン物質(group A carcinogen)と認定した。A群発ガン物質にはベンゼン・アスベスト・ラドンなど10数種類の物質が含まれるが、一般の社会生活レベルの曝露でガンのリスクが明らかに増加することが証明された発ガン物質は環境タバコ煙以外にない。
 EPA報告がレビュー対象とした疫学調査には交絡因子の調整、喫煙状態やETS曝露状態の判定に生じ得る誤分類の調整が不十分という問題点が指摘されていたが、その後これらの研究上の欠点を改善した疫学調査の成績が1992年以降発表された(表2)[7]。それらにより、配偶者に由来するETS曝露により肺ガンリスクが量反応関係をもって増加することが更に確認され、さらに職場でのETS曝露が家庭内曝露よりも大きなリスクの増加をもたらすことも新たに明らかにされた(表3)。
 メタ分析によれば、配偶者由来の受動喫煙による非喫煙者の肺ガンリスクの増加率は約20%である。この数字は小さいように見えるかも知れないが、生涯リスクを計算すると、喫煙する配偶者と暮らす非喫煙者の1%前後が受動喫煙による肺ガンで死亡することを意味する[7]。ある汚染物質により生涯リスクとして10万人に1人以上の死者が出てはいけないという飲料水や空気の環境基準からみると、日常生活のETS曝露は環境基準の1000倍の発ガン物質汚染ということになる。受動喫煙による肺ガンのリスクとは、実は人口の大半をしめる非喫煙者にとって現在直面する最悪の環境汚染であり、一刻も早く抜本的な対策を講じなければならない問題である[10]。
 WHOをはじめとした世界の指導的な保健医療専門機関は、これらの事実と証拠に基づき、肺ガンをはじめとした受動喫煙の健康被害の根絶を目指して活動を続けているのである。
 最後にWHOの現在のタバコ問題に対するスタンスは、「タバコ規制運動の最終目標はタバコ製品の使用による死亡や障害を減らすことである。これは次に示す活動を通じて達成される。@タバコ使用習慣のない者が今後もタバコに手を出さないように援助する、Aタバコを止めようとする努力を激励援助する、B受動喫煙をなくしてこどもと大人の健康と権利を守る[8]」という確固としたものであることを付記する。



【引用文献】
[1]Boffetta P et al. Multicenter case-control study of exposure to envirnmental tobacco smoke and lung cancer in Europe. J Natl Cancer Inst 90(19):1440-1450,1998.

[2]New data on passive smoking cause media uproar. Lancet. 351:807,1998.

[3]Hackshaw AK, Law MR, Wald, NJ. The accumulated evidence on lung caner and environmental tobacco smoke. Brit Med J. 315:980-988,1997.

[4]European study reports passive smoking dangers. Lancet. 352:1288,1998.

[5]BAT attacks.(News analysis). Tobacco Control.7(2):119-120,1998.

[6]U.S. Environmental Protection Agency. Respiratory Health Effects of Passive Smoking: Lung Cancer and Other Disorders. Office of Health and Environmental Assessment, Office of Research and Development, U.S. Environmental Protection Agency, Washington,DC.,1992.

[7]California environmental Protection Agency. Health Effects of Exposure to Environmental Tobacco Smoke:Final Draft for Scientfic,Public,and SRP Review. Office of Environmental Health Hazard Assessment,California environmental Protection Agency, 1997.

[8]WHO :Guidelines for controlling and monitoring the tobacco epidemic. Geneva, 1998, pp9.

[9]U.S. Environmental Protection Agency (U.S. EPA, 1994). Setting the Record Straight: Secondhand Smoke is a Preventable Health Risk. EPA 402-F-94-005.

[10]松崎道幸.受動喫煙による健康影響.臨床科学.34巻2号.1998,PP173-9.





表1 非喫煙者における受動喫煙と肺ガンのリスクに関する疫学調査の総括**
(米国EPA報告[6]の対象とした研究)

番号 肺ガンリスクの増加 量反応関係 あり群/なし群OR・RR(95%CI)
26 日本 あり・有意 RR=3.2 (p<0.05)
1 日本 あり  あり・有意 OR=1.52(0.88,2.63)
12 日本 あり  あり・有意 RR=2.08
15 日本 あり  あり・有意 OR=2.55(0.74,8.78)
27 日本 あり  0R=1.06(0.74,1.52)
16 米国 あり・有意       OR=2.07(1.16,3.68)
28 米国 あり・有意 あり OR=1.8 (1.1,2.9)
6 米国 あり  あり・有意 OR=2.07(0.81,5.25)
7 米国 あり  あり・有意 OR=1.28(0.93,1.75)
9 米国 あり  あり・有意 OR=1.31(0.87,1.98)
14 米国 あり  あり OR=1.8 (0.6,5.4)
31 米国 あり  あり RR=1.2 (0.5,3.3)
2 米国 あり  RR=1.68(0.39,2.97)
4 米国 あり  RR=2.47(NS)
17 米国 あり  OR=1.6 (0.9,2.8)
10 米国 あり  RR=1.27(0.85,1. 89)
3 米国     OR=0.78(0.34,1.81)
11 中国 あり・有意 あり OR=2.16(1.03,4.53)
8 中国 あり あり・有意 RR=1.2
32 中国 RR=0.7 (0.6,0.9)
24 中国      OR=0.77(0.30,1.96)
21 香港 あり・有意 あり・有意 OR=1.65(1.16,2.35)
22 香港 あり・有意 OR=2.01(1.09,3.72)
20 香港 あり  あり OR=1.64(0.87,3.09)
5 香港     OR=0.75(0.43,1.30)
13 英国 あり  RR=1.99(0.24,16.72)
23 英国 あり  OR=1.33(0.50,3.48)
30 ギリシア あり・有意 あり・有意 OR=2.08(1.20,3.59)
18 ギリシア あり・有意 あり RR=1.92(1.02,3.59)
25 スウェーデン あり・有意 あり・有意 OR=3.3 (1.1,11.4)
29 スウェーデン あり  RR=1.2
米国EPA報告における文献整理番号。
**筆者の基準による判定のため米国EPA報告と若干関連の有無と有意性が異なる




表2 非喫煙者における受動喫煙と肺ガンのリスクに関する疫学調査の総括
(米国EPA報告後の疫学調査[7])

ETSによる肺ガンリスク増加 あり群全体/なし群全体
報告者(報告年) 全体//高度曝露群 量反応関係 OR・RR(95%CI)
Stockwell(1992) 米国      あり//有意にあり 有意にあり OR=1.6(0.8-3.0)
Brownson (1992) 米国        //有意にあり 有意にあり OR=1.0(0.8-1.2)
Fontham (1994) 米国 有意にあり//有意にあり 有意にあり OR=1.29(1.04-1.60)
Kabat (1995) 米国     あり//有意にあり 有意にあり OR=1.60(0.67-3.82)





表3 生涯非喫煙者における職場でのETS曝露による肺ガンのリスク
Fonthamら(1994年)[7]

職場におけるETS曝露 オッヅ比(95% CI)
あり群VSなし群 1.39 (1.1-1.7)
 
ETS曝露年数 0 1.00
         1-15 1.30 (1.01-1.67)
         16-30 1.40 (1.04-1.88)
         31+ 1.86 (1.24-2.78)
          p<0.01
       c トレンドに関するp=0.001





図1



図2