2014年 5月14日掲載

2014年世界ノータバコデー(世界禁煙デー)
タバコ税を上げよう
Raise taxes on tobacco

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翻訳:日本禁煙学会 理事 松崎道幸

2014年世界ノータバコデー(世界禁煙デー)
http://www.who.int/campaigns/no-tobacco-day/2014/event/en/

タバコ税を上げよう


毎年600万人近くが世界中でタバコによって殺されています。この中には受動喫煙で殺される非喫煙者が60万人以上含まれています。このままでは、2030年には、毎年800万人以上がタバコによって殺されることになるでしょう。予防可能であるはずのタバコの犠牲者の80%以上は低~中所得国の人々です。

2014年の世界ノータバコデーにあたり、WHOとその関連機関はタバコ税の値上げを呼びかけます。

タバコ使用を減らすと、多くの命が救えます

WHOタバコ規制枠組条約(WHO FCTC)は、この条約を承認した国々に、タバコ消費を減らすための課税・価格政策を実施するよう義務付けています。タバコ税を上げると、効果的に、低所得層のタバコ使用率を減らし、若者のタバコ使用開始率を減らせることが多くの調査で証明されています。タバコ税を上げてタバコの小売価格を10%値上げすると、タバコ消費が、高所得国で4%、大半の低~中所得国で8%減少します。

そのうえ、タバコ税値上げは、タバコ消費を減らすうえで、最も費用効果に優れた対策です。2010年の世界保健報告(The World Health Report 2010)は、低所得の22か国でタバコ税を50%上げると、14億米ドルの税収増がもたらされると述べています。これらの税収をすべて保健予算に充てると、これらの国々の保健予算を50%増やすことができます。

ゴール

世界ノータバコデーの最終目標は、現在と未来の世代の健康がタバコによって大きく損なわれないようにするだけでなく、タバコ使用と受動喫煙が社会、環境そして経済に大きな損害をもたらすことをも防止することにあります。

2014年のキャンペーンの重点:
  • 各国政府はタバコ消費を確実に減らすことのできるタバコ税増税を行え!
  • 各国の市民は個人および団体レベルで、政府に対してタバコ消費を確実に減らすことのできるタバコ税増税を実行するよう行動せよ!
2014年世界ノータバコデーポスター

毎年5月31日に、WHOと関連機関は、タバコ使用による健康リスクの大きさに注意を喚起し、タバコ消費を減らす効果的な対策の実施を呼びかける「世界ノータバコデー」の呼びかけを行います。タバコ使用は、予防可能な最大の早死原因であり、全世界の成人死亡の10%の原因となっています。