オーストラリアのプレインパッケージが最高裁で合憲と認められ、12月1日から施行されることを祝う。 |
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2012年8月15日 |
日本禁煙学会 理事長 作田 学 |
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オーストラリア最高裁判所は、2012年8月14日に判決を下し、プレインパッケージを合憲としました。
http://www.health.gov.au/internet/ministers/publishing.nsf/Content/mr-yr12-tp-tp070.htm
プレインパッケージとは、有害警告表示は従来通りカラー印刷されるが、一切のパッケージデザインをなくし、ブランド名はロゴデザインなしで、地味な下地に単色表示されることを意味し、タバコ製品であるという情報提供以上の販売促進的性格を排除した外観とすることを目的としています。下図はその一例です。
【画像の出典】http://www.sbs.com.au/news/article/1643049/Big-tobacco-will-lose-High-Court-fight:-QC
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この結果、2012年12月1日からのスケジュール通り、すべてのタバコはプレインパッケージに変わります。
http://www.yourhealth.gov.au/internet/yourhealth/publishing.nsf/Content/tobacco-label-images#.UCtVpY7_-90
先にJTなどタバコ産業の4社はプレインパッケージが知的財産権を奪うものと訴訟を起こしておりました。
http://www.asahi.com/international/reuters/RTR201208150065.html
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1503U_V10C12A8EB2000/
また、この最高裁判所の判決に、ニュージーランド政府も歓迎するメッセージを出しています。
http://www.scoop.co.nz/stories/PA1208/S00202/turia-welcomes-australian-court-decision-on-plain-packaging.htm
国民の生命・健康・財産を守ることが政治の第一義であり、国民をあざむいて生命をうばい、健康を損ね、財産を剥奪するタバコ会社の行いを厳しく問い直したオーストラリア最高裁の判断は、実に賞賛に値するものです。
いまや50カ国以上が画像による健康警告を導入いたしました。
日本でもFCTCに従い、オーストラリアにならい、健康警告の表示を大きく改め、プレインパッケージを導入するべきです。
それによって、チョコレートやお菓子かと見まがうばかりの今の日本のタバコパッケージをあらため、そこに何が書かれているか理解できない未成年者をつり上げるタバコ産業の恐ろしいたくらみを排除しなければなりません。 |