2012年 5月31日掲載 |
2012年世界禁煙デー タバコ産業の妨害を許さない TOBACCO INDUSTRY INTERFERENCE |
WHOの2012年世界禁煙デーのページはこちら WHOの配布資料はこちら(PDF24ページ1.18MB) 日本語翻訳版はこちら(PDF3ページ328KB) |
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翻訳:日本禁煙学会 理事 松崎道幸 |
タバコ使用は引き続き世界の予防可能な死亡原因の筆頭です。タバコは、ガン、心臓病呼吸器疾患、小児疾患などにより毎年600万人の命を奪っています。さらに、毎年数千億ドルの経済的損害を世界にもたらしています。対策を急がなければ21世紀中にタバコは10億人の人命を奪うことになります。実行すべき対策はWHOタバコ規制枠組条約(WHO
FCTC)に書かれています。しかし、それらのタバコ規制対策は、タバコ産業の計画的妨害によって実施を妨げられてきました。強力なタバコ規制対策方針を捻じ曲げ弱めるタバコ産業の謀略は様々な形で行われてきました。以下にそれを示します。 1.タバコ会社は政治をハイジャックしてきた 2.タバコ産業は、自分たちが経済に貢献していると宣伝してきた 3.タバコ産業は立派だと思わせる世論操作をやってきた 4.タバコ会社は偽装支援団体を利用してきた 5.タバコ会社はタバコの害は証明されていないとウソをつき続けてきた 6.タバコ会社は訴訟を浴びかける戦術によって政府のタバコ規制政策をくじいてきた 強力で効果的なタバコ規制政策を実施しようとする政府を訴訟で脅して、そうさせないようにするという戦術もタバコ会社の常套手段です、国内の裁判所レベルでは、タバコ会社が行政府を訴えた訴訟では、WHO FCTCを根拠にして、タバコ会社敗訴の評決が増えていますが、タバコ会社は同時に、個別の国と双務的な通商合意を要求するという戦術も駆使しています。その目的は、それ以外の国々が効果的なタバコ規制を思いとどまるように仕向けることにあります。 WHO FCTCの締約国は、条約第5条第3項を徹底して実施することによって、タバコ会社の妨害を乗り越えるよう要請されています。この第5条第3項には、「締約国は、タバコの規制に関する公衆の健康のための政策を策定し及び実施するに当たり、国内法に従い、タバコ産業の商業上及び他の既存の利益からそのような政策を擁護するために行動する」と述べられています。WHO FCTCのすべての締約国は、以下の4つの原則に従って、タバコ産業の妨害を防ぐことに合意しています。
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