国交大臣・JR各社への要請書
(駅ホームでの喫煙者による暴力行為について)

2007.11.9

国土交通大臣 冬柴鐵三様
JR北海道社長 中島尚俊様
JR東日本社長 清野智様
JR西日本社長 山崎正夫様
JR東海社長  松本正之様
JR四国社長  松田清宏様
JR九州社長  石原進様

NPO法人 日本禁煙学会
理事長 作田 学
162-0063 東京都新宿区市谷薬王寺町305201
http://www.nosmoke55.jp/
FAX: 03-5360-6736

要請書

1: 禁煙の表示を明確にして下さい

2:全面禁煙にすべきです

3:ルール違反者には毅然とした対応をお願いします

(私たちは個人会員数1300人を超える、医師・弁護士など多職種の会で、禁煙推進を日夜行っています。)

理由

                   

 107日、JR南武線府中本町駅の喫煙が許可されていない場所で喫煙している人を注意した人が、喫煙していた人に追いかけられて殴られ、顔面骨折で全治7週間の大けがを負うという、大変不幸な傷害事件が起きました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071108-00000011-mai-soci 

 この事件は、単なる客同士による喧嘩ではなく、貴社の施設・運営面において、そのような事件を引き起こす要因が多分に存在すると考えられ、貴社の対策によって、再発防止を実現できると考えます。
 予防措置を講じないとすれば、それは未必の故意有りとされてもやむを得ないのではないでしょうか。
 具体的な策として、以下の点をお願い申し上げます。 

1: 禁煙の表示を明確にして下さい

 禁煙の表示が少ないと、喫煙場所以外での喫煙行為に対する罪悪感が希薄になりがちなので、禁煙表示を強化して下さい。さらに、ポスターやアナウンス、冊子やホームページなどで、ルールを守るよう周知徹底をお願いします。 

2:全面禁煙にすべきです

 分煙、あるいは時間禁煙などという中途半端な措置をとると、場所や時間に対する認識に甘さが生じ、ルール徹底が難しくなります。駅構内・ホームなど、鉄道敷地内は完全に禁煙にして下さい。
 喫煙の心理学によれば、少しでも吸えるところがあると、規則を守れないことが多いとされています。すべての場所で禁煙とすれば、それを破る人はほとんどいなくなるでしょう。
 たとえば、東京の私鉄では全面禁煙としていますが、何の問題もおきていません。このように安全な空間を望みます。 

3:ルール違反者には毅然とした対応をお願いします

 禁煙場所で喫煙している者がいても、駅員が注意しない例が少なくないと言われております。そのため加害者は、それまで繰り返し、禁煙場所における喫煙を繰り返していた可能性も考えられます。ルール違反者を見つけた際は、必ず注意し、ルールを遵守していただくとともに、駅員や鉄道警察による見回りも行い、ルールの周知徹底を計るようお願いいたします。

以上3点を、安心して貴鉄道を利用できるようにするために、要請いたします。 

なお、200712月末日までにお返事をお聞かせいただきたく、よろしくお願い申し上げます。 

資料1は今回の申し入れには関係ありませんが、世界中が今向かっている全面禁煙の科学的な根拠、法律制定の方法が示されています。デッドラインは20102月です。http://www.nosmoke55.jp/data/0707cop2.html