「受動喫煙の害」を否定するJT・財務省・知識人に対する
日本禁煙学会からの緊急声明
JTと財務省はタバコの害について厚労省の知見に同意すべきである
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2006年11月16日 プレスリリース
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事実を捏造したり、都合のよいデータだけを利用して事実をねじまげ,ミスリードすることを、JTをはじめとするタバコ業界は続けてきました。それによって、有害性の認識という基本的なことを巡ってすら、極端に歪んだ言説が横行し、我々の社会は喫煙対策について議論を噛み合わすこともできない「漠然とした雰囲気」に浸されてきました。
わが国においては、それを上書きするように、喫煙擁護の知識人がJTの提供するシナリオと情報のまま、無批判、非科学的な物言いで、事実をねじ曲げたことを日本国中にばらまいてきたと強く推測されます。 しかし、今、彼らの欺瞞性がつぎつぎに暴露されています。
現在までの科学的知見で、能動喫煙の有害性は確立しました。受動喫煙も10万人あたり5千人以上の生涯死亡リスクをもたらす環境汚染としては最大最悪の因子であることが示されています。
それにもかかわらずJTは、科学的知見を無視して、「タバコの有害性」を「未解明」と発言し続けています。もうこのようなごまかしを続けさせるべきではなく、科学的知見をもとにした問題解決のための議論が必要です。
1. |
受動喫煙の害はすでに膨大な研究成果で明らかになっています。 |
2. |
喫煙ほど依存症になりやすいものはなく、およそ喫煙者の90%が依存症です。実際に喫煙者の60%以上がやめられればやめたいと答えています。 |
いまだにタバコが様々な疾病の原因になることを認めないJTは今すぐ態度を変えるべきですし、また国でも厚生労働省(疫学的な知見を認める立場)と財務省(タバコの害は未解明とする立場)の間で食い違っている見解を厚生労働省側に統一して、国民の健康増進を優先する行政に変えねばなりません。たばこ規制枠組条約をわが国が主要国で率先して批准したのですから,それが当然の所作です。さらに医師やマスコミは、タバコの有害性についてその根拠と程度をしっかり理解して、それぞれ患者や国民に知らしめるべきです。
いまや米国の多くの州、イギリス、アイルランド、フランス、イタリア、香港、シンガポールなどを含めた世界の多くの国で実効性がある受動喫煙禁止法が施行され、あるいは今後施行されようとしています。
基本的にタバコの害は、国や人種で変わることはありません。毒物に対しては同じ人間であれば、同じような反応があるのです。非加熱製剤が問題になったとき、危険を承知しながら最後まで何もせず、多くの日本人を危険にさらした人たちは逮捕され裁かれました。
今、こうしている間にも、能動喫煙と受動喫煙により、毎日300人以上、毎年11万人以上の国民の命が犠牲になっています。
JTと財務省は、フィリップモリス・ジャパンですら受け入れている、タバコの害について厚生労働省の知見に同意すべきであり、それが、たばこ規制枠組条約を批准したわが国の当然の責務です。
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特定非営利活動法人日本禁煙学会 理事長 作田 学
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